文鳥のヒミツ

文鳥界で話題沸騰の『文鳥のヒミツ』を読んだ。

文鳥のヒミツ

文鳥のヒミツ

 

膝やももが衝撃の箇所にある、文鳥がぴょんぴょん跳びをするのをインコが見て真似する、夜に暗いところで鳴き声がするのは寝言を言っているのかもしれない、人のささくれを食べようとするのは羽づくろいしようとしてくれているなど、愛おしい数々のヒミツがかわいい写真とイラストとともに紹介されている。

文鳥という生き物のことをより深く知り、ともによりよく暮らすために、栄養や健康管理についても充実。「与えてよい野菜・果物」のリストを見て、我が家の文鳥にあげたことのなかったキャベツをあげた。おそらく世間では外に鳥かごを吊るして飼っているような人もまあまあいる現状で、ペレットをはじめとする食事事情、そして文鳥の「心」に踏み込んだケアについても触れられている。

「人しか仲間がいない環境」の1羽飼いでは、人がいなくなった家で文鳥は寂しさや不安を感じるという。コロナ禍は我が家の文鳥にとっては福音で、ほとんど常に家に人がいる状態で元気に歌い飛び回りして過ごしているけれど、これでふたたび人間たちが週5で朝から晩まで出社するようになったらどうなるのか……。

著者の海老沢先生(@kazuebisawa)は「横浜小鳥の病院」の院長。現在の家に引っ越す前、私が文鳥を飼おうと思った理由の一つは近くにこの病院があることだった。ペットショップから連れて帰ってまもなく体調を崩し最終的に死なせてしまった鳥も、いまうちにいる鳥(お迎え時の健康診断で寄生虫が見つかり投薬した)もお世話になり、キャリーの中にいる鳥をスルッとつかまえて保定してあっというまに触診・そのう検査・爪切りまでしてくれる動作が印象的だった。

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文鳥関連本、文鳥が好きな人なら泣いてしまうさかざきちはる『ぴーちゃんと私』。

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鳥が好きな人も鳥が嫌いな人も絶対おもしろいペパーバーグ『アレックスと私』。アメリカで動物の認知能力や「心」についての(女性研究者による)研究が置かれていた位置も興味深い。